よく使っているシンセ(サードベンダー編)

最近毎晩自販機でキリンレモンを飲んでいる干瓢です。最近妙に甘いものが欲しくなるんです。妊婦か僕は。


■よく使っているシンセ(サードベンダー編)


というわけで今回は前回から随分放置してしまった「よく使ってるシンセ」第2弾で。前回はFL Studio系インストゥールメント、エフェクタでしたが、今回はサードベンダー製シンセ、いわゆる別途買ったりフリーで落としたり系シンセです。

(前回)よく使っているシンセ(FL Studio系シンセ/エフェクタ 編)



●Addictive Drums

生音系のドラムセットが必要になった時に使っているサンプリングドラム音源。他にEZ Drummerと言う似たドラム音源がありますが、プリセットで好きな音が多く使用比率としてはこちらの方が9割くらい(単に慣れの問題で)。とりあえずどちらか持っていれば困らないと思われる。
いわゆるベロシティスイッチが繊細で、叩く強さによって様々な表情を見せてくれます(昔はベロシティによって3パターンも表情が変われば豪華だったんですけどね)
起動するとドラムセット+エフェクトがかかった状態で立ち上がるのですが、僕の場合はいったん全てのエフェクトを切って、スネア、タム、キックなどを差し替えてから、使います。好みの問題ですが、リバーブなどの空間系エフェクトは外部のものを使っています。
ドラムキットはあらかじめ用意されていますが、それぞれのパーツの音色を差し替えることが出来るというのはいいですね(今じゃ当たり前ですが)。MIDI音源の場合差し替えるとなるとSysExを設定したり、チャネルをもう一つ用意する必要があるので、DAWさまさま、といった感じ。

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イカラ少女で使っているヤマメドラムはAddictive Drumsによるもの。



●Atomosphere

SpectraSonicsの音源。OMNISPHEREじゃねーの(笑)と言われそうですが、OMNISPHEREの前身のAtomosphereを使っております。おそらく中古でもない限り既に販売終了になっています。
リード、コーラス、サウンドFX、などなどシンセ的な用途では結構万能に使え、エレクトロ的な空間要素を追加したい場合はとりあえずこれを起動することが多いです。
後継のOMNISPHEREもいじれるパラメータが増えたり、パッチが増えたりで魅力的なのですが、ひとまずは現状維持、という感じで(買っても変わらない気がしている)
ちなみに買ったのはビックカメラ立川店だったのですが、欲しくて欲しくてたまらん状態で足を運んだものの、その時在庫が他店にしかなく、後日わざわざ取り寄せてもらったりとバタバタしてようやく引き取り!、みたいな経緯から割となめくり回しており、今でも結構思い入れのある音源だったりします。Omnisphereなんて羨ましくないからなクソッ




●AudioRealismBassLine

ローランドのベース音源の名機、TB-303を再現した音源。フィルター芸のニュアンスなども再現性十分で、なかなか使い勝手が良い。電気グルーヴのアルバム「VITAMIN」でも使われまくってるウネウネ言うベース音源です。4拍16分のそれぞれにあらかじめパターンを組み込んでおき、それをひたすら繰り返しながら、カット、ディストーション、レゾナンスなどのパラメータをぐりぐり動かす、といった使い方をします。4拍ループなのでコード進行に合わせてルートを変えていく、と言う使い方にはあまり向いてないです(やろうと思えば出来ますが、実機を知っていると嘘っぽくなる)

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中盤の間奏や、
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中盤の間奏など、
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やっぱり中盤の間奏に使います。



●Battery3

NativeInstrumentsのドラム音源、なのですがAddictive Drumsなどのドラム音源と比較すると、ドラムを含むワンショットサンプラーと言うイメージが強い。このシンセ単体で音の編集までいろいろいじれるものの、僕はそこまで酷使しているわけではなく、気に入った音色があるので使う事が多い感じです(FLはサンプル系が強いのでわざわざBattery介さなくても、という感じになってしまう)。とはいえお気に入りの音が結構多いのでよくお世話になっています。なお、後継のBattery4が既に出ている模様。生音のサンプルも豊富なのですが、主軸として使う音源としてはやはりハウス、テクノなど電子音楽系向けな気がします。

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イントロの下駄がカラカラ転がるような音もBattery3の音で、印象的な使い方をすることも多い。



●D'cota

スタインバーグのシンセ。これ今時使っている人いるんですかねっていうくらいかなり古い音源です(リリースからもう10年くらい経つかもしれません)。図太い音と言うよりは空気感のあるパッドやベル系の音、SFXが多い。
気に入っているベルの音があるのでそれを引っ張ってくるときだけのみ使っています。

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イントロのワウの効いたベルの音はD'cotaのベルの音です。



●DelayLama

フリーのシンセで男性のソロコーラスをシミュレートした音源。もはやニコニコ等で一躍有名になったので説明不要か。これもかなり古い音源ですが、D'cotaと違って今でも雰囲気役としてバリバリアーアー使っている音源です。合掌。
アエイオウをリニアに変化させることが出来る。また声の低音の強さも調整でき、声ネタとしては割と重宝します。(クセが強すぎるので弱めに隠し味として使うといいかもしれません)
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こういうダークな雰囲気にはよく合います。逆に明るい雰囲気だと気をつけないとネタになります。



●D-Pro(DemensionPro)

ローランドのシンセってなかなか無いので珍しいかもしれませんね。昔ローランドの力作コンテストの副賞としてタダで頂いたもの。一般的なマルチティンバー音源とは違うのですが、ピアノからパッドまで様々な「GM的」汎用音色が入っており、ネタ探しの末採用している、なんてことが多い汎用的な音源です。シンセから生音まで様々な音があるのですが、弦楽器や笛など良い音があり、どちらかというと生音を求めて使います。また、音源内のDemensionタブの中のSFXは、鳴らしたモン勝ちと言わんばかりの特徴的な音も多く、ワンショットとして使うこともあります。

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冒頭一発目や、キュルキュル言うSFX、ピアノなどはD-Proによるもの。



●DREAMkILLER

フリーのデジタルシンセ。現代のダブステップのようなヴァンヴァン系ではく、昔ながらのかゆいデブい音が鳴り、好きでよく使います。これも結構古い音源です。



●HalionSonic

スタインバーグ製マルチティンバー音源。GM音色を拡張したパッチと、16チャネルのインターフェースでいかにもという感じは、昔から「MIDI打ち込みしてる」人には馴染みやすいかも(?)。やはり汎用的な音を埋め合わせる目的で使うことが多く、D-Proより使用頻度は高いのですが、MOTIFベースと言うこともあってそれぞれの音色も単体でチープな感じはせずリアルな音が鳴るので、困ったときに立ち上げる系音源としても結構活躍する。ピアノは最近殆どがHalionSonicのものを使っています。
音源としてのエディット機能も豊富で、和音から和音へのポルタメント、なんていう操作も可能でパフォーマンスとしても結構面白いことが出来ます。
ちなみにインターフェースや名前から、昔同社から出ていたHyperSonic2の後継として作られたモノのようですが、音色に互換性はなく全くの別音源です(開発元も全然違います)。また、起動にはeLicenserというUSBポートに刺すドングルが必要。



●magical8bit plug

ファミコンに搭載されているリコー2A03チップの音をシミュレートした音源で、矩形、デューティ比25%、12.5%、三角、ノイズと基本的な音が出せるのですが、他のファミコンを模した音源と比べてかなり忠実な音が鳴ります。ただ、味付けのないそのままの音が出るので、それっぽい音を出そうと思ったらソレナリの加工知識、演奏知識は必要かもしれません(ディケイとサステインを使ったスパイク音だとか、疑似ディレイ、スィープを使った効果音など。三角にアタックを設定できたりとか嘘もできる)。頑張ればファミコン末期のコナミサウンドっぽい音も作れます。
モジュレーション、デチューンは出来ないので外部で用意するなど工夫が必要です
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何曲かはmagical8bit plugによるもの



●MASSIVE

NativeInstrumentsのシンセベース音源。まだ日が浅いですが、ワブルベースをやるために導入し、最近は隠し味とかフィルで使うことが多い。最近は使っている人も多く定番に上げられることも多いようです。カットオフ、レゾなどのつまみに、エディットしたLFOパターンを割り当てるだけという操作性がわかりやすく、自由度もそれなりにある。ギーギー系の攻撃的な音が得意で、ピッチでベースパフォーマンスすると結構かっこいいです。



●Nexus2

reFXのサンプリング音源。最近は使わない曲はないくらいの頻度で使用しています。Vengeance監修とだけあってインパクトのある、存在感のある太い音が多く、主にトランス系のSuperSaw系が目立つ印象ですが、ピアノ、ストリングスを除く生音以外のあらゆる音(ベース、パッド、リード、FX系など)が無難に入っており、とりあえずこれ一本持っておけばその方面に於いては困らないかもしれません。ただしリズム隊のバラエティはちょっと貧弱。オシレータから音を作る音源と違ってサンプリング音源となるので、弄れるところは出音からで、フィルターやリバーブなどの空間系や、ADSRなど基本的な部分、またアルペジエータ、などがある。出る前から弄りたければFL StudioのSawerやHarmlessへ行きましょう、みたいな

デフォルトでもそれなりのバンク数があるのですが、エクスパンションとして一つ5千円くらいで音色バンクを拡張も出来る(上の画像は僕が導入してるモノ)。巷ではキワモノと呼ばれるものばかり拡張してますが、だがそれがいい
この音源もeLicenserというUSBポートに刺すドングルが必要ですが、一本あればHalionSonic等他の音源と一括管理する事が可能です。



●Sonic Cell Editor

これはシンセではないのですが、外部音源のSonicCellDAW上で操作するためのブリッジシンセです。外部音源をあたかもソフトシンセのように操作できるのでかなり重宝しています。汎用的なエスニック系の音が、まだ外部音源の方が強いので使用頻度は割と高いのですが、ハード音源は外部からの音声入力となるので、録音やバウンスを別途行ってやるという手間がかかるのが欠点。ハード系音源は次回があればそのときにまた。



●HyperCanvas

エディロール(ローランド)製マルチティンバー音源。GM音色を拡張したパッチと、16チャネルのインターフェースでいかにもという感じは、昔から「MIDI打ち込みしてる」人には馴(略)
音色数はGM128音色に毛が生えた程度ですが、音的にはローランドのSC-88Proとほぼ同等の音が鳴り、「ローランドの音が欲しい」時に使います。ローランドのMIDIモジュールは付き合いが長く、殆どの音を知っていることもあって「この音がはまりそうだ」というイメージがよく浮かぶので重宝しています。ただ、現代のソフトシンセと比較するとやはり音圧で埋もれてしまったり、混ぜたときの抜けの悪さがあるので、使うときは必ずFL StudioのMaximusでコンプ、マキシマイズしながら使います。ドラムも汎用的で使いやすいですが、これから始める人が積極的に選びに行く音源ではない、とは思います。



●StylusRMX

Spectrasonicsのドラム音源です。様々なリズムパターンをカット編集し配置できるドラムループシンセ。なのですが、FLではSlicexやスライサーを使ったドラムループが強力なので、FLにおいては積極的に使いに行く音源ではないかもしれません。ただ、好きな音が結構あるので起動頻度はそこそこ高めです。
他のSpectra系音源と比較するとちょっと重い気がする。



●Trilogy

SpectraSonicsのベース音源。リリアンじゃねーの(笑)と言われそうですが、Trilianの前身のTrilogyを使っております(2回目)。これもおそらく中古ショップにでも行かないと無いでしょう。なければTrilianを買いましょう。あってもTrilianを買いましょう。
アコースティック系からシンセ系まで様々なベースがあり、芯のある音から倍音豊富な音まで様々あり、これ一本あればひとまず困らない感じです。使用しているベース音源としてはかなり使用頻度が高く、Trilogy 50%、Nexus2 30%、他20%くらいの頻度で使用します。東方アレンジ系では殆どの曲で使用しています。



次回は(あれば)ハード編やりたいとおもいます。そういえばボカロ忘れてたなぁ。